泣けて泣けて仕方がなかった小説。小川糸さんの『ライオンのおやつ』。
半年以上かけてゆっくりゆっくり読んだ小説、『ライオンのおやつ』。
久しぶりに、ラストまで読むことができた小説です。
涙が自然に溢れてきて、しかも鼻水までグズグズと出て、ハンカチとティッシュを使いながら、四苦八苦して読みました。
この本を買ったのは、2020年の春頃だったかな。
本屋さんで「あっ、小川糸さんの本だ・・・」と中身を確認することなく、著書名とタイトルだけを見て購入してきました。
読みはじめてみたら、びっくり。
重たいテーマの話なんです。
軽~く読み飛してはいけないと思いました。
だから、気持ちが落ち着いている時に、じっくりと向き合って読みましたよ。
落ち着いて本を読む習慣が薄れてきているので、ちょっと読んでは間が空いて・・・と、そんなこんなで読了まで半年以上かかっています。
さて、『ライオンのおやつ』の主人公は、がん患者で、余命いくばくもないという状態。
私には、想像できないこと。
小説を読みながら、なんだか自分が恥ずかしくなりました。
私は、ちっぽけなことで悩んで苦しんでいるから。
読みながら、「私は、まだ十分生きられるのに、その人生を生き切っていないのに、こんなことでめげていてどうする!」という気持ちになったりもしました。
そして、自分を叱咤激励をするだけでなく、「いろいろあったのに、これまでよく頑張ってきたね」と、自分の人生を優しい気持ちで振り返ることもできましたよ。
小川糸さんの文体って、心に優しくて、じわりじわりと響いてくるので大好き。
だから、重たいテーマなのに、私はちょっとずつ読みすすめることができたのかな。
読みすすめるうちに、泣けて泣けて、鼻水をすすりながら、物語の世界にハマっていきました。
小説を読むって、いいものだな~としみじみ感じましたよ。
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